タンザニア:モロゴロ
2019年06月13日
この運転手は行きのバスの運転手と異なり、どんどん遅い車を追い抜いて行く。
しかし、ABOOD社のバスは、行きのAL SAEDY社と異なり、交通警察に何度が停められた。もっとも、ほとんど調べられることはなく、すぐに解放されたが。
しばらくすると、車内に流れていたラジオが止み、テレビがタンザニアのホームドラマを映し出した。
と同時に、車内が十分に冷やされ、吹き出し口からに冷風が寒く感じるようになったので、吹き出し口を閉じた。
この時は、まだ、ラジオが流れている。
そして、ホームドラマへと変わった。
スピードをだし、どんどん追い抜いた結果、モロゴロを出発してから1時間半でトイレ休憩のチャレンゼに到着した。
行きと同じで、10分間休憩しただけで、出発した。ここでは、「ぼー」としていると、おいていかれるので注意しましょう。
ダリエスサラーム近づくにつれて道が混み始め、特にMbezから渋滞が酷くなった。
結局思っていたよりも時間がかかり、行とほぼ同じ4時間20分程で、ウボンゴバスターミナル到着した。
残すところは、高速バスで自宅近くの停留所に行くのみとなった。
しかし、ここで問題が発生した。
普段は数分待てば、バスに乗れるが、この時は15分待っても1台も来ない。
ようやく、3台のバスが固まって停留所に入った。しかし、どれもお客さんで溢れかえっており、そのうちの最も空いているバスに、無理やり乗り込んだ。
途中の停留所で降りる人は少なく、タンザニア人の汗と体臭に晒されながら、30分後に目的の停留所に到着した。
今回の旅は、マイナスイオンを浴び、登頂に成功した。さらにウボンゴからのバスでタンザニア人の体臭に晒されたおまけつきの、大変満足のいくものとなった。
タンザニアには、まだまだ、モロゴロのように、ゆったりと過ごせる地方があるかもしれません。
(完)
<支出(2泊3日)>
合計 US$81.37
(内訳)
1 交通費:US$7.59
高速バス往復 US$0.57
DARとMorogoro往復 US$7.02
2 宿泊費:US62.72
Morogoro Hotel US$62.72(税、朝食込)
3 食費:US$10.75
昼食1回 US$3.07
夕食2回 US6.36
ジュース等 US$1.10
イチゴ代 US$0.22
4 その他:US$0.31
ウボンゴ入場料 US$0.13
モロゴロ入場料 US$0.09
便所代 US$0.09
2019年06月12日
お部屋に戻ると、朝発生していた断水はすでに終わっており、室内にあったボトルに入った無料のお水を冷蔵庫に入れた。
シャワーを浴び、髪をかわかすと、疲れがでて、8時頃にベットに入った。
翌朝は、やはり、いつも起きる時間の5時前に目が覚めた。
朝食用のビスケットを食べていると、外はまだ暗く、オレンジ色の庭園灯が輝く中から、どこからともなくアザーンが流れてきた。
ダルエスサラームの人々とは異なり、モロゴロでは素朴な人が多く、彼らの優しさは心地よく感じる。
アザーンも、モロゴロの人々と同じで、優しく響き、心地よい。モロゴロを歩いていて、人種差別を感じさせる「チャイナ」と呼ばれたことは、1回しかない。
早く帰宅し、洗濯等をしたいので、朝食が始まる7時前にチェックアウトした。朝食会場前を通ると、すでに準備ができており、ウエイトレスたちが、お客さんが来るのを待っていた。
ホテルゲートの前でいつも客待ちをしているボダボダ(バイクタクシー)でムサンブバスターミナルへ行こうとした。
しかし、朝が早いためか、白タクさえいなく、仕方なく、ホテルから500M程離れた病院前へ歩いて行くこととした。
客待ちのボダボダはいたが、ここまで来ると、更に500M離れた所にあるモロゴロバスターミナルまで行きたくなり、通学の生徒に混じって、旧モロゴロロードを進んだ。
モロゴロバスターミナルは多くのミニバスがあり、ムサンブバスターミナル行が分からず、ダラダラの運転手に行き先を訊ねながら探した。
ようやく見つけたムサンブ行きのダラダラは、ボロボロで、しかも乗客が3人しかいないのに出発してしまった。
目的地へ行けるのか不安になり、常に行く方向を確認していると、途中の停留所で大勢のお客さんを乗せ、満席となった。
結局、この状態でムサンブバスターミナルに無事到着し、本当にバスターミナルまでいけるかとの思いは、私の杞憂となった。
ダラダラの停留所はムサンブバスターミナルの横にあり、市内中心部へ行くダラダラに、容易に乗り継げることを、この時になって初めて分かった。
バスターミナル入口で10円支払い、ゲートを潜ると赤いポロシャツを着た人に呼止められた。
彼は、私が乗車する予定のABOODの従業員で、まずは10円支払い便所で用を足し、ダルエスサラーム行のバスへ案内してくれた。
一台のバスが動き出したので、フロントガラスに貼り付けられている行き先が書かれた紙を見るとダルエスサラームとあった。
近くにいた赤いポロシャツを着た従業員へ、400円支払ってチケットをもらい動いているバスに飛び乗った。
開いている席は最後部の2席のみであった。その後、母と子が乗り込み、満席となり、バスはのろのろとバスターミナル出入口へと進んだ。
ところで、バスの中は、行のバスとは異なり、蒸し暑く水を持参したことに感謝した。
車内はラジオが大音量で流されており、出発してしばらくすると、運転手からアナウンスが入り、乗客がエアコンの吹き出し口を開けた。
車内は徐々に冷やされ、ホテルを6時50分に出て、7時40分にムサンブバスターミナルを後にした。
つづく
2019年06月11日
ところで、山を下るのは、登りよりも技術を要する。
心臓への負担は少ないが、下り坂であるので、膝や足首に全体重がかかり、バランスを崩しやすくなる。
脱水症状になると、足がつりやすく、酷い時は全身が痙攣する。これを防ぐために、水を持って来たのだが、山頂に着くまでに、すべて飲みつくしてしまった。
途中、太ももがつりかけたが、筋肉をほぐし、何とかこの難を避けることができた。
帰りは、地元のガイドに連れられた若い白人のグループや、タンザニア人の一行とすれ違った。
石清水があったので、空になったボトルにその水を入れ、口に含んだ。
鶏さんが飲んでいたので、清潔な水であろうと判断したが、水は冷えていなく、なんとなく嫌な予感がしたので吐き出し、ボトルに入れた水も近くにあった植物への栄養とした。
山頂から2時間程で、舗装された道にでて、ロックガーデン前を通り過ぎると、雰囲気のよさそうなBlack & Whiteレストランの看板が目に入った。
すでに午後3時を回っていたが、昼食をとっていなかったので、このレストランで昼食兼夕食を済ますことにした。
ゲートを潜ると、広い敷地があり、数台駐車されていた。
奥に見える屋根と柱だけの建物へ向かった。
室内には、数名のお客さんが日曜午後を各々楽しんでおり、周りには何もないところに、このようなオシャレなレストランがあることに驚いた。
円錐形の屋根の店内にはバーカウンターがあり、壁に掛けられたテレビはスポーツ番組を映し出していた。
ウエイターへチキンサンドイッチとブラック珈琲を注文したが、チキンサンドイッチはなく、バーベキューはあるとのこと。
もし、バーベキューを食べると食中毒となり、翌日、ダルエスサラーム迄4時間かかるバスに乗れなくなるので、他のレストランへ行くこととした。
ウエイターは、メニューにあるものが無いことに対して深く陳謝し、いつか来てくれるように言った。
このウエイターの接客態度には、がさつなタンザニアらしさがなく、その洗練された態度に感動し、次回モロゴロに来たときには、このレストランでお食事をする決意をした。
モロゴロホテル前を通過し、旧ダルエスサラームロードまで行ったが、お肉の揚げ物が主流で、消化に良いものを提供している食堂はなかった。
しかし喉が渇いていたので、ミニスーパーで冷蔵庫に入って売られている“飲むヨーグルト”を120円で購入し、お店の前で、飲み干した。
空になった容器を店内のゴミ箱に入れ、この場所でサンドイッチを見つけることは諦め、ホテルに戻り、レストランでお食事をすることとした。
戻ったホテルのレストランの前にはプールがあり、この日は日曜日で、昨日同様、おガキ様とその親と思われる人が大勢いた。
ウエイトレスが飲み物をトレーに乗せて、プールと厨房を何度も往復していた。
レストラン内のプールサイド側の席に、このホテルのマネージャらしき人がお食事をしており、少し離れているところで女性1人が、ジュースを飲んでいた。
外で遊んでいるおガキ様からは、過ぎゆく休日を惜しむかのように、プールで楽しんでいるように見えた。
ところで、これが注文したチキンサンドウィッチ。
チキンとパンが温かく、私の体で消化できそうで、翌日に食中毒になる心配は、微塵も感じなかった。
Black &Whiteレストランと同じ値段の350円とお水とジュース代合計500円を支払い、余ったお水をもって、自分お部屋へ向かった。
お部屋の建物の後ろには、2時間30分前にいたウルグル山があった。
つづく
2019年06月10日
天を見上げると、空の大部分が雲に覆われており、この高さでも、2種類の複数の鳥が滑空していた。
見える数こそは少ないが、その鳥は体が大きく、胴体の一部が白く、その飛んでいる姿は優雅であった。
時折、雲の間から陽がさすが、すぐに雲に覆われ、更にどこからともなく吹く風が体をすり抜け、暑さを感じない。
山肌を切り開き畑とし、その中をくねった小道が横たわり、意外としっかりした民家も見える。
ここまで来ると、この場所より高い所が少なくなり、必然的に眼下を臨むこととなる。
モロゴロ平野はどこまでも続いており、その先の地平線には靄がかかり、先をはっきりと見ることができない。
平野にある民家も小さく見え、白い点でしかない。
ただ、モロゴロに隣接した湖は、より広範囲に見えるようになった。
聞こえるのは、鳥の鳴き声と風が揺らす草の擦れる音のみで、30分程この場所でアフリカの山の世界に浸っていた。
つづく
2019年06月09日
一つの頂にある天空の村に到着し、さらにそれよりも高い頂を見ると、そこにも集落を発見した。
その場所へ行くために、オートバイが通行できる幅の道を一旦下り、途中、その集落に向かっていると思われる獣道に入る。
左がその道。
比較的、急な道を上るとT字路となるので、今度も左へ折れる。
正面奥の道へ進む。
これらの二つの分岐点で、正しい道を進まないと、頂上に辿り着けないことを後で知ることとなる。
ちなみに、山頂に到着できる確率は1/2x 1/2 = 1/4の25%。
途中、見晴らしが良い場所があり、休憩をかねて立ち止まり、しばらく景色を堪能する。
振り返ると、先ほどまでいた天空の村が眼下にある。
傾斜が急になった獣道を上がると、集落と頂上へ向かう二つの道に分かれていた。
迷うことなく、頂上へ向かう道を選んだ。
ここまで来ると、本来の目的のトレッキングは忘れ、山登りとなった。
頂上に近づけば近づくほど、坂が急こう配となり、息が切れる。標高が高いため空気が薄いのだと言いたいが、単なるオーバーワーク。
それでも、前を向き、ひたすら登り続けると、どんどんモロゴロの街が遠くなり、周りの山々の頂が同じ目線か下となる。
途中、真っ赤な花を咲かせた樹木もあり、緑に覆われた山肌で、一際、輝いて見えた。
そして、頂への最後の坂がこれで、今までのような踏み固められた道ではなく、岩と雑草を踏みしめながら、両手も使ってよじ登った。
そして、これが山頂だ!
小さな岩と雑草が生えており、5M x15M程のスペースだ。
ここに来た人によって積まれた石の山があり、私も転がっていた石をその上に乗せた。
石の山が低いことから、多くの人が来たわけではないのであろう。
大きな岩があったので、そこに腰かけ、山頂から見る風景に感動していた。
ホテルを出発してから、3時間30分後に山頂に到着した。
つづく