タンザニア:ワールドカップ

2018年07月16日

 
715日、日曜日、午後5時。
 
街から人が消え始め、6時になると静寂さが漂っていた。
 
そして6時を過ぎたころから、時折、人々が発する絶叫が街中に響き渡った。
 
そう、この日は、1月前に始まったワールドカップの決勝戦が行われているのだ。
 
街中の至る所には、歩道の一角に設置されたテレビに、吸い寄せられたかのような人々の輪が、幾へにもできており、人々は心ひとつにして試合を観戦していた。
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これを見て、私も彼らに混じって、奇声をあげながら観戦するのも楽しいかもしれないとの考えが脳裏をよぎった。
 
しかし、とってもお上品な私であるので、冷えたビールが入ったグラスを傾けながら、憂いのある表情をしながら、雰囲気がよいカフェのカウチに座り、ゆったりと試合を観戦することになるのであろう。
 
こんな場所は、あそこしか思いつかない。
 
そう、ラプソディズだ。
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写真はイメージです。
 
しかし、ラプソディズへは、何回もサッカーを観に行っているので、これでは、日本から遥かに離れた地“タンザニア”で暮らす面白味がないと思い、別の方法を思い浮かべた
 
ナイトレストランも、試合を観る場所としての選択肢の一つではあるが、試合は午後6時から始まる。よって、7時頃から本格的な営業を始めるナイトレストランでは、6時はまだ準備中である。
 
ところで、タンザニア人に評判が良い“バワルチ”と言うナイトレストランがある。
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ここは以前、お食事をした時にウエイターのサービスがよく、チップをはずんだことがあった。
 
そのレストランへ、サッカーが始まる頃におしかけたとすると、ウエイターが申し訳ない表情で「準備中なので、しばらくお待ちできませんか社長」と言う。
 
そこで、心が広い私は「問題はまったくないですよ」と笑顔で答える。
 
するとウエイターは、準備中にも関わらず、お客さんを逃すことが無かった喜びで、気持ちの良いサービスを行うことを決意する。
 
結局、準備中の待ち時間をうまく利用することで、サッカーの試合を、始めから見ることができ、しかもレストランの売り上げにも貢献し、ウエイターもハッピーになる作戦だ。
 
悪くない、これでいこう。
 
その前に、この日もシティウォーキングを楽しみ、疲れていたので、少し自宅で休むこととした
 
しかし、これが、悲劇を生むのです。
 
カウチでどれだけ微睡んでいたのかは、わからない。
 
目を覚ますと、窓から、陽が沈み、空が赤く染まっているのが見えた。
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時計を見ると、試合前半終了間際であった。
 
それでも、慌てることなく、アパートのアスカリ(警備員)に、どちらの国が勝っているか訊き、電気柵が施されたゲートをくぐった。
 
バワルチは、7080人は収容できる店内に誰もおらず、私の貸し切りの状態となってしまった。
 
正面奥には、プロジェクターでサッカー中継が映された大スクリーンがあり、その隣の壁に設置された液晶テレビもサッカーのチャンネルとなっていた。
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試合は休憩時間中で、21でフランスが勝っており、もうしばらくすると、後半戦が始まるところであった。
 
後半戦が始まると、店内に客が集まりだし、家族連れ、むさいオッサン2人連れと4人連れが各1組ずつ、私の席の後ろには謎のオッサン1人が座った。
 
今更、説明する必要はないチキンセケラ&チップスを食べていると、フランスが立て続けに2ゴール決めた。
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途中、フランスのゴールキーパーのミスで1点返されたが、ボールの支配率はクロアチアの方が高いにも関わらず、42でフランスが優勝した。
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今夜で、ダルエスサラームの街中が盛り上がったワールカップの季節は終わり、これからゆっくりと雨季へ突入していくのです。


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darmark2 at 03:01コメント(0)

2018年07月03日


日本で、今回のベルギー戦の中継を観ていた人は、さぞかし眠むかったことであろう。
 
それとも、結果は観なくてもわかるので、さっさと寝てしまった人もいるのであろうか。(対戦相手はFIFAランク3位のベルギーです・・・)
 
こちらタンザニアでは、午後9時にキックオフなので、このタイミングでタンザニアにいる幸運と自分の日頃の行いが良いことを実感しつつ、どこかのレストランでお食事をとりながら、サッカー中継を観ることとした。
 
試合が終わるのは11時近くになるで、近くにあるレストラン、パズレスかテキサグリルを候補とした。
 
試合が始まる3分前にそのレストランの前に行くと、すでに窓ガラスの前には人が集まり始めていた。
 
そのレストランとは、パズレスである。
 
彼らは、サッカー中継を無料で観ようとする人たちで、街中でこのような光景が繰り広げられているのであろう。
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更に中継を観た限りでは、サッカー試合場でも盛り上がっているようだ。
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前半は、日本が押し込まれ、はっとするシーンが多くあり目が離せず、注文したチキンセケラ&チップスが、お腹が空いているにもかかわらず、なかなか食べ進められない
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そして、前半と後半の15分間にチキンセケラを平らげ、後半はアメリカンコーヒーを飲みながら、サッカーを観ることとした。
 
後半に入り、開始わずか10分以内に奇跡2回も見た。
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なんと、あれほど攻められていたにも関わらず、日本が2点も入れてしまったのだ
 
日本がゴール決めた時は、お店の中のお客さんも、お店の外でテレビを観ているギャラリーも総立ちで、大歓声をあげていた。
 
この時は、日本が8強に入れると本気で思ってしまった。
しかし、その思いが甘かったことを、その後、すぐにわかるのです。
 
20分を過ぎたころに、ベルギーに立て続けに2点入れられ、日本にとっては嫌な雰囲気
 
この時も、お店の外にいたギャラリーは大騒ぎであった。結局、彼らはどっちが勝とうが負けようが関係ないようである。
 
そして、22のまま、ロスタイムに入り、PKが濃厚になった残り1分で、それは起きてしまった。
 
コーナキックでホンダがあげたクロスボールをキーパーがキャッチし、素早く前線に送り、カウンターでベルギーがゴールを決めてしまったのだ。
 
日本もゴールを決めてもらいたかったが、残り1分ではいかんともしがたく、結果は23でベルギーの勝となった。
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試合の途中、「もしかしたら」と感じたが、やはり、パス回しやドリブルはベルギーの方が上で、さらに、選手の背の高さも日本を上まわっていたので、日本はよく戦ったと言える。


明らかに、実力の差があり(ベルギーの方がもちろん上です)、その相手に対して日本は、正々堂々と戦った。
 
しかし、この試合を観て、「やはりパス回しをしてでも、勝負には勝たねばならない」と思ったのは、私だけであろうか。
 
これで、やっと今後は、心静かにサッカーを観戦することができる。


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darmark2 at 06:04コメント(0)

2018年06月29日

 

前試合のセネガル戦では、日本はよく戦ったと思う

 

結果は引き分けであったが、思い残すことはなく、どちらかと言うと満足感が高い。

 

もちろん、勝って1ラウンド突破を決めて欲しかったが、格上のチーム相手で、これほどの結果が出せるとは、誰も予想していなかったであろう。

 

ところで、28日のポーランド戦は午後5時から始まるので、前半戦は、この時間でも営業をしているラプソディズで観るよりほかはない。

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セネガル戦では、白熱する試合にドラフトビールの味はわからなかったが、今回はグループHでは最もFIFAランキングが高いポーランドなので、チキンセケラの味さえわからないかもしれない。

 

そして、その時がやって来た。

 

タンザニア時間午後5時過ぎにラプソディズへいくと・・・

 
ショック!
 

サッカー中継は流されていたが、セネガル対コロンビアだ。

 

更に、偶然、発見した病院内の食堂(後日、アップ)のテレビで放映されていたのも、やはり、セネガル対コロンビア。

 

それ以外にもテレビがありそうなナイトレストランやナイトカフェを数軒まわったが、午後6時前なので、まだどこもオープンしていなかった。

 

一旦、自宅へ戻り、スポーツのホームページで試合の状況を確認(前半は00)してから、再び、日本対ポーランド戦が見られるレストランを探すこととした。

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辺りは薄暗くなっており、歩道には、バス停へ向かう人々、小さな電灯を灯しているタッグショップ、テーブルや椅子を並べ準備をしているナイトレストランが目についた。

 

車もヘッドライトをつけ、大通りへ向かい、その後、郊外にある自宅を目指しているようだ。

 

営業を始めたばかりのナイトレストランがいくつもあったが、テレビで放映されていたのは、すべてセネガル対コロンビア戦であった。

 

仕方なく、以前お食事をしたことがあるテキサスグリルで、サッカーの試合を観ることとした。

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観る(観せられる)試合はもちろん、セネガル対コロンビアである。

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セネガルが1点のビハインドで、シセ監督の叫んでいる様子が何度も映し出された。

 

お腹がすいていたので、とりあえず注文した料理は、今更言うまでも無くチキンセケラ&チップスだ。

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他のお店よりも20円程安いので、その分、チキンがほんの少し小さ目の様な気がした。

 

ところで、店内にはサッカー選手のユニフォームが吊るされており、その下で多くのお客さん(?)がサッカー観戦をしていた。

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結局試合は、コロンビアが逃げ切り、得点6となり、次のラウンドへ進むこととなった。

 

試合が終わった後に、チキンセケラを手で持ちかぶりついていると、突然、テレビの画面が変わり、見慣れたユニフォームのサッカー選手映し出された。

 

皆喜んでおり、どうやらいいことがあったようだ。

 

そのチームは・・・

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日本ではないか!
 

画面下の表には得点が4とあることから、ポーランドには負けたことがわかった。

 

しかし、得点及び得失点差はセネガルと同じであるが、イエローカードがセネガルよりも少ないため、次のラウンドへ進むとの解説があった。

 

ラッキー。

 

とにかく、「よかったね」と言いたい。

 

しばらく、日本戦が続くワールドカップからは、目が離せません。いつまでかは、わかりませんが・・・(次の対戦相手はイングランド、あるいはベルギー)



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darmark2 at 02:38コメント(0)

2018年06月25日

 
前試合の対コロンビア戦で、大方の予想に反して日本が勝ったため、日本国内では大盛り上がりのワールドカップ。
 
こちらタンザニアでは、ワールドカップそのものが大盛り上がりだ。
 
特に、日本にとって山場の一つが624日(日)(ロシア時間)に行われるセネガル戦だ。
 
日本では翌25日にキックオフとなるが、ロシアとタンザニアは時差がないので、夕食をとりながらサッカーを観戦ができる午後6時から試合が始まる。
 
今回、お食事をしながらサッカー観戦をするお店の候補として、ラプソディズ、カリム・チップス、パズレス、テキサスグリルの4店を挙げた。
 
ラプソディズ
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カリム・チップス
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パズレス
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テキサスグリル
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この中で午後6時に営業をしているのは、ラプソディズだけなので、最有力候補はここだ。
 
しかし、ラプソディズはお値段が高く、しかも2時間粘るのは気が引けるので、前半の45分のみとした。
 
前半と後半の休憩時間を利用して、ラプソディズを後にし、次のお店に移動することとした。
 
後半戦を観るお店は、この時間は、すでに日が暮れているので、治安上の問題から自宅の近くとし(と書きながらも夜のダルエスサラームを徘徊しているが・・・)、パズレス、テキサスグリルのいずれかとした。
 
 
ラプソディズに到着するとすでに試合が始まって17分が経っていた。
 
お客さんはかなりいたが、サッカーに興味があるのは、歩道の近くの席に座っていた親父だけで、他のお客さんはおしゃべりに興じていたり、スマートフォンをいじくっていたりしていた。
 
このような環境で私一人が盛り上がると浮いてしまうと思い、静かにビールを飲みながら試合を観戦することとした。
 
テラス席に陣取り、目の前にあるスクリーンに映し出された試合をみると・・・
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いんしゃら
 
セネガルが1点先行しているではないか。
 
こういう時は、焼け酒と言うことで、ドラフトビールを注文した。
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1Tshs6,000300円)と高く、これもいんしゃらだ。
 
そのうち、日本が1点入れると、店内から拍手が起きた。と言っても、私の後ろにいたウエイトレス一人だけからであるが・・・
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前半45分+1分が終わり、次のサッカー観戦のレストラン“パズレス”へ急いだ。
 
 
抜群に居心地が良いこのレストランは、この時も誰もいなく、サッカー中継を独占することとなってしまった。
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しかし、ウエイター及びウエイトレスも試合を観始め、更に外では34人が窓ガラスを通して観ていた。
 
円陣を組んでいる時に入店し、まさに後半が始まろうとしているところであった。
 
テレビが観やすい席に着くと、もはや、ナイトレストランの定番、チキンセケラ&チップスを注文した。
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後半戦は、双方ともラフプレイが多くなり、セネガルからは格下のチームが互角に戦っていることに対するいら立ちを感じた。
 
11の同点からセネガルが1点を追加すると、その後、日本も1点を入れ、再び追いつく展開。
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2点目は本田が入れた。
 
結局、2対2の引き分けとなり、1次予選突破は、次のポーランド戦(6月28日午後3時(タンザニア時間))次第となった。
 
試合は、午後7時50分に終わり、ロシアとの時差がないことを改めて感じた。


ところで、一つ笑えたことは、セネガルがフリーキックの時、手で口元を隠して、選手同士が打ち合わせをしていたことだ。日本人は、フランス語はわからないのに・・・


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darmark2 at 03:05コメント(0)

2018年06月19日


空港へ向かう、大通りのバス停隣の歩道の上に、こんなものが突然現れた。

 
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実際に使用されているものよりも小さいが、間違いなくアレである。正面に回り込むと・・・

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ゴ― ―ル!!!
 

サッカーゴールである。

 

街中で、人々が集まっているところには、サッカー中継が放映されているテレビが必ずある。

 

タンザニアでも、サッカーは人気のスポーツなのだ。

 

ところで、スーパーマーケットでこのようなものを見つけた。

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先週の木曜日から行われているサッカーワールドカップに関する小冊子である。

内容は、試合の日程表がほとんどであるが、自分で作るドリームチームのページもあったりして、楽しめる

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当然、日本戦もあり、今回はモスクワ及びその近郊で試合が行われるため、こちらタンザニアとは、ほとんど時差が無く、寝不足になることはないであろう。

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そして、決勝戦はどこの国になるのであろうか。(日本1回戦を突破できるといいな)

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darmark2 at 02:31コメント(0)
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