2021年04月21日
ダカールの下町にあるモロッコ料理食堂(2021年4月21日)
◆日替わりランチに注目◆
歩道にテーブルと椅子が並べられ、その端にはメニューが書かれた黒板が見える。
その黒板に気になるメニューがあった。
ビアンドはフランス語でお肉であるが、タジンはモロッコ料理である。
ドアに貼られたポスターを見ると、お店名“シェ・アスマエ”の下にモロッコレストランの文字がある。そう、このレストランは、モロッコ料理を食わせてくれるのだ。
調理場には、このお店を仕切っている中東系の若い女性と若いセネガル人男性がいた。
いつもそうであるが、中東系の男女は、中東系の人以外とはコミュニケーションを避ける傾向があるようだ。もちろん例外もある。
これは、以前中東の専門家から聞いた話であるが、マグレブの人たちは自分たち以外の人を、奴隷、敵、お客さんに分けるらしく、このことが関係しているかもしれない。彼らは今も自分達以外の人を、このような見方をしているのか、わからないが・・・
話はそれたが、セネガル人の若い女性スタッフにタジン・ビアンドを注文すると、「この日はお勧めのクスクスがあります」とのことであった。
クスクスは、意外にもセネガルは西アフリカの国にも関わらず、ダカールではあまり目にしないこともあり、喜んで注文してしまった。
◆モロッコ料理を堪能◆
10人ほどで満席となる店内には、中東系の女性1人客が計2人、及び中東系の男性客1人がいた。彼ら以外にも、お持ち帰りのお客さんの出入りも、ひっきりなしにあった。
クリスマスが近いためか、入口近くに、飾り付けられたクリスマスツリーが、店内を華やかなものにしていた。
更に、テーブルに置かれたテーブルクロスやペーパータオルにくるまれた食器など、中東系の若い女性スタッフのきめ細やかな気遣いが感じられた。
店内奥の2人掛けの席に着くと、まずは、冷えたビサップジュースが運ばれた。
クスクスが入っているタジン鍋には、お野菜とお肉もたっぷりとある。お野菜は、それ自体が持つうま味を引き出しており、更にお肉は柔らかく、スプーンだけで切り分けられるほどである。調理器具であるタジン鍋は偉大だ。
鍋が結構深く、量が見た目よりも多くあり、満足感が高い料理であった。
ビサップジュースもついていることから2,500FCFAはあまり高くなく、明るい店内で美味しいモロッコ料理を食べられるお店です。