2020年08月
2020年08月31日
◆タバスキがやってきた◆
セネガルの代表的な祝日をあげるとするならば、間違いなくタバスキであろう。
イード・アル・アドハーとも言い、犠牲祭と邦訳され、2020年は7月31日(金)がその日だ。
この日のダカールは、一年で最も静かになる。
というのは、人々は家族と共に自宅で、この祝日を祝い、街中の車両の通行や人通りが極端に少なくなるためだ。
◆静かなダカール◆
フランクリンルーズベルト通りには、いつも女性が一人座っており、私が通るたびに、元気に挨拶をしてくれるのだが、この日はいない。
お金をせびられると、少しうっとうしく感じることがあるが、いないと寂しく感じる。まったく、人間とは勝手な生き物だ。
こちらは、リパブリック通り。普段は数人の警官が交通整理をしているのだが、この日は誰もいなく、快適に通行できるであろう。
彼らは車を止めて職務質問を行っており、これは正当な職務であるかもしれないが、極めて胡散臭い。
警察官に止められ、いきなり車両から出るよう指示された日本人がおり、同乗していた妻子が不安にさせられたと聞いたことがある。
◆メディナではお食事の準備が見られます◆
喧騒を極める下町のメディナの通りも、ひっそりとしたものだ。ただし、歩道や民家では、多くの人々が、お食事の準備をしていた。
この日は大量のゴミが出るらしく、ごみ置き場が決められ、その場所に捨てるように啓蒙されていた。
セネガルのタバスキは、日本のお盆+年末年始を2で割ったような、祝日です。
2020年08月30日
◆カジュアルな店内の高級料理◆
ケルメル市場の近く、スーパーマーケット・カジノの斜向かいに、アルゼンチン料理レストラン、ラ・パンパがある。
室内席の前にサンルーフ席を増設した建物で、明るく入店しやすい雰囲気がある。
ただし、入口には迷彩服を着たガードマンがおり、不審者に対して睨みを利かせている。
店内には、4人組と2人組が、サンルーフ席で、真剣にお話をしながら、お食事をしていた。
彼らは、ビジネスマン風で、商談中、あるいは商談後のお食事のようであった。
室内席につくと、ウエイターがメニューを届けてくれた。目の前にはレジとカウンターがあり、その後ろの黒い壁には、白地に飲食品名が書かれていた。
その隣には、透明なガラスの陳列ケースがあり、後ろにある厨房とは両開きの扉で仕切られていた。
◆ダカールでアルゼンチン料理を注文する◆
メニューは前菜から始まり、デザートまで書かれていた。
料理は、アルゼンチン料理16,500FCFA~、セネガル料理8,500FCFA~、ファーストフード6,000FCFA~などがあり、どれも結構いいお値段であった。
メインのみで十分なので、“アルゼンチンのお肉”と書かれていたOJO
DE BIFE CON HUESO17,500FCFAを注文した。
注文するときに、焼き具合、付け合わせ、ソースを訊かれたので、それぞれ、“A point”、“Riz”、“Champignon”を選んだ。
すると、厨房からお肉を焼く音が聞こえ、と同時に、まずはお水とパンが運ばれた。
このパンは、柔らかく、バーターをつけると、いっそう美味しくなった。
注文してから、わずか10分後に、メインのお肉と付け合わせが運ばれた。
草履のような骨付きのお肉に、黄色いジャガイモと赤いピーマンが彩をつけている。
なお、お肉はアントルコットで、ビーフステーキでは最高部位らしい。
更に、ご飯はセネガルでよく見かける砕米ではなく、普通の白いご飯で、艶があった。
◆お肉、お肉、お肉◆
鉄板のお皿に上にあるお肉に、マッシュルームソースをかけた。ソースがお肉から鉄板のお皿の上に滴り落ちると、音と立てて沸騰した。
ところで、フランスでは焼き具合は、“Saignant”か“A Point”しかないらしい。焼きすぎると、お肉本来の味が無くなる為であろうか。
こちらが、注文した“A Point”の焼き具合。赤みが少しあり、なかなか旨そうだ。
お肉は、程々の厚さであり、柔らかく、余ったマッシュルームソースをバゲットパンにつけて食べた。
満足のいくお食事であったが、スタッフの接客が高級料理店の割には洗練されていないのが、残念であった。
お財布を気にしないのなら、がっつりとお肉を食べるにはよいレストランです。
2020年08月29日
◆床屋選び◆
中国床屋で髪を切ったのはいつの頃であろうか。理容師の張さんは今も元気であろうか。
こんな思いが脳裏をよぎるようになったのは、中国床屋に行ってからずいぶん時間が経ち、そろそろ伸びた髪を切りたくなったからだ。
チャレンジャー精神がある私としては、今回は中国床屋以外で髪を切りたい。
しかし、バリカンの使い手であるセネガル系の床屋でもよいが、セネガル人と日本人の髪の違いから、相当勇気がいる。
と言うわけで、小洒落た感じがする中東系の床屋で髪を切ることとした。
◆瀟洒な外観と店内◆
散策中に偶然見つけたその床屋は、カルノ通りにある“steel
barber shop”。2軒隣には、2020年2月にオープンしたカフェPistache & Noixがある。
建物はまだ新しく、お店の周りの壁はグレーのタイルが貼られ、青、白、赤のサインポールがくるくる回っているのは、日本と同じである。
前面ガラスで解放感があり、そのガラスの下半分は縞模様のすりガラスとなっており、プライベート感も同時にある。
ところで、写真の中で、左にいる女性が髪を切り終えた後に、あることをしてくれるのです。
店内左側には、待合用の長いすが置かれ、その隣に置かれたテーブルには、よれよれになったいくつもの雑誌が積まれていた。
長椅子の前には、髪を切るお客さん用の椅子が3脚並べられ、レンガ風のタイルの壁には鏡が設置されていた。
鏡の近くの壁には、バリカンやドライヤがぶら下がり、化粧品が置かれた棚があった。
◆理容師はモロッコ人◆
理容師は私を見ると、フランス語で挨拶をし、椅子にタオルやカバーをかけ、髪を切る準備を始めた。
私が椅子に座ると、彼は椅子の高さを調整し、首にテープを巻き、前面のみが透明なビニールのカバーを私の体に巻いた。
彼から、「英語を話せるか」とフランス語で訊かれたので、「フランス語よりは英語の方がマシ」と答えると、「英語は地球語だからな」と嬉しそうに呟いた。
この理容師は、見た目は、まだ20代の若さ。モロッコ人で、店内にいる他の理容師2人も北アフリカ系か中東系。彼は早口の癖のある英語を話していたが、90%程は理解できた。
彼の若さに多少不安になりながらも、髪の長さを中くらいに切るようにお願いした。
◆丁寧な散髪◆
まずは、側頭部の髪を頭中央に持ち上げクリップでハサミ、鏡の前に置かれた引き出しからバリカンを取り出した。
バリカンで、両側頭部と頭の後ろの髪を切った後、スプレーで髪を濡らし、今度はハサミと櫛を使い、同じ部分を切った。
次に再びバリカンを取り出し、生え際を丹念に何度もなぞった。
そして、ハサミと櫛で、再び両側頭部と後ろの髪を、「チョキ、チョキ、チョキ、チョキ」と心地よい一定のリズムで切った。
その後、前髪へと移り、ここでも小気味よく、ハサミと櫛で切り進め、そのリズムに睡魔に襲われてしまった。
剃刀の刃を新しいものに変え、生え際を剃り終えた後、椅子を後ろへ倒した。
フォームを顎からもみあげ迄のせ、髭を剃った。
海外の床屋にしては珍しく丁寧で、日本の床屋に近いと感じた。
◆今からシャンプーって!◆
切り終え、お勘定を払おうとすると、入口左にいた女性に呼び止められた。
左の女性です。
どうやら、彼女がシャンプーをしてくれるらしい。
髪を切った椅子の近くに洗髪場があり、その前の椅子の上に仰向けに座ると、彼女は髪を濡らし、シャンプーを振りかけた。
残念ながら、頭皮をマッサージするシャンプーではなかったが、それなりに気持ちよく、最後は、お湯で髪をすすいだ。
再び、ブローをするかと思ったが、この女性はにっこり微笑み、完成とのこと。
濡れた髪で、唖然とした表情で佇む私。
これを見た男性の理容師が、この状態をまずいと思ったのか、ドライヤで私の髪を乾かし始め、最後は櫛を貸してくれた。
カットと髭剃り5,000FCFA+シャンプー3,000FCFAを支払い、お店を後にした。
帰宅途中、お勘定の時にいただいた飴玉を舐めながら、次もこの床屋で髪を切ってもらうかもしれないと考えていた。(多分、他の床屋へ行くと思うけれども)
2020年08月28日
◆半年以上経って、営業しているのを見た◆
セネガルに来てから半年以上たってから、このカフェが営業しているのを見た。しかも、ラマダンの最中にだ。
そのファーストフードは、独立広場の近くにあるテイスティボックス。隣は、ローカル色強いホテルである。
入店すると、レジカウンターの前に座っていた、40歳ほどの中東系の男性と目が合った。
◆メニューのほとんどの料理がない◆
この男性へ、ドアに掛けられたメニューの中にあるアメリカンサンドイッチ2,000FCFAを注文した。
しかし、無いとのことなので、1,500FCFAのチキンサンドイッチを注文したがこれも無いとのこと。
次に、店内の壁に貼られたメニューから、お得なセットメニュー1,500FCFAを注文したが、やはりこれも無いとのこと。
男性から用意できる料理の説明を受け、イタリアン風、チキンヌードルを注文した。なお、イタリアン風のほかにアジア風、チキンの他にビーフかポーク、そしてヌードルの他にパスタがある。
男性にすすめられた奥の席へ行くと、座りやすい形状をした椅子を運び、テーブルの前にセットしてくれた。
なお、この椅子は長らく使われていなかったためか、この男性が椅子を叩くと埃が舞った。
椅子に座り辺りを見まわすと、窓に沿ったと席とお部屋中央に席があり、テーブルの上には壊れたレジが置かれているなど、開店前の殺伐した雰囲気があった。
◆結構旨い◆
男性によると、持ち帰ってレンジで温めても美味しいとのこと。
平べったい麺にチーズが良く絡まり、細長いチキンが混じっている。温かいこともあり、とても美味しくいただいた。
適量であり、とても満足のいく料理であった。しかし、この種の料理としては普通のお値段であることはわかるが、3,500FCFAはいささか高いと感じた。
週末も営業していることから、多くの食堂が閉まる日曜日に、利用できるお店です。(定休日は月曜日)
2020年08月27日
◆ジブラルタルエリアを歩く◆
タバスキ1週間前のサンダガ市場は、年末の御徒町のようであった。
次に、中国人商店が軒を連ねるジェネラル・ド・ゴール通りを歩いてみた。
サンダガ市場同様、普段とは全く異なり、大きな賑わいがあった。歩道にテントが張られ、商品が山のように並べられており、お客さんが足を止めて、品定めをしていた。
先に進むと、テントが車道にもはみ出し、車の通行が困難になるほどであった。
更に進むと、車道は完全にテントで覆われ、もはや歩行者天国となってしまっていた。
◆いつもと変わらない品ぞろえ◆
売られているものは、色鮮やかな女性の服に加え、サンダル、ベルト、鞄などの日用用品。
普段、店頭で売られているものを、歩道や車道で大量に売っているようである。
特に、色鮮やかな女性の服が多く売られているのが目に付き、セネガルは着倒れの国と感じた。
なお、これらの商品を扱っているのはセネガル人で、中国人はほとんど見かけなかった。
彼らは、店内奥で、いつもと変わらず、会計などをしているのであろうか。
タバスキ前の、中国とセネガルが融合したジェネラル・ド・ゴール通り、中国人商店街の様子でした。